1日丸々フリーだった日、手帳のやりたいことリストにあった「落語を聞く」にチャレンジしてきました。場所は新宿。
新宿三丁目からすぐです。
外観はこんな感じ。雰囲気ありますねー!
まずは入口で料金を支払います。
昼は12時〜、夜は9時まで。昼夜入れ替え無しで3000円。要するに、居ようと思えば9時間居られます。3000円とだけ見ればそう安くはない感じがしますが、実際には衝撃のコスパ…左端の張り紙の浴衣割引って良いなと思った。混んでて暑くてなかなか座れないお祭りよりも、空調が効いててエンターティナーが入れ替わり立ち替わり出てきてのんびり座って自由に飲食できて雰囲気のある建物で過ごす方が圧倒的に楽。浴衣を着るのにわざわざ祭に繰り出す必要はない!
あ、いつでも入場できるのも良いですね。今回は開演に間に合わなくて途中からお邪魔したのですが、
それと、飲食物持ち込み自由なところはポイントだと思います。しかも私は座敷を選んだので、畳で座布団に座って足を伸ばして後ろに寄っ掛かりながらだらだらしてました。下手すりゃ寝ましたね。面白かったから寝なかったけど。でも寝てる年配の方は結構いましたね。噺家さんがそれをネタにするのもまた良し。
演芸場って落語のイメージしかなかったんですけど、実際には色々な芸人の方が出演なさっていました。太神楽(だいかぐら)という所謂大道芸では、皿回しやコマ回しを披露していらっしゃいましたし、普通に漫談もやってたし。
個人的にツボだったのは紙切りですね〜。落語家さんのような和装でお喋りしながらどんどん紙を切っていく芸です。多分みんな一度は見たことある。
私が見たのは正楽さん。動画はずいぶんお若いころのものですね。最初は持ちネタを披露して、その後は観客のリクエストに応えていました。この持ちネタの線香花火がとーーーーっても良くて…浴衣の女の子がしゃがんで線香花火してる絵が鮮やかに切り出されて、もうため息物でした。しかも一筆書きで、基本は一本の線でシルエットのみなんですよ。カッターとかじゃないから、透かしともまた違うんです。複雑さでは切り絵に軍配が上がるんでしょうが、鮮やかさという点では紙切りだと思う。
でまた、リクエストに応えるのもすごかった。だって、いきなりですよ?パッと言われて、それが一番伝わる、かつ紙切りで可能な構図を考え、しかも切るだけじゃなくて喋ってお客さんを飽きさせないようにしながら…神業だな…脳の稼働率が常人とは比較にならないレベルだと思う。完成品はリクエストした人が貰えるので、リクエスト合戦になっていました。あれをもらえたら嬉しいだろうなあ。
あ、落語も!もちろん!楽しみましたよ〜!噺家さんによってこんなにも違うんだあ、とびっくりした。お一人お一人の持ち味というか、スタイルがダイレクトに感じられる。終始笑える雑談タイプの人もいれば、勢いのある語り口の人もいれば、くすっとできるようなネタを静かに積み重ねていく人もいる。きっとこういう場所で好みの人を見つけて、独演会などへと進んでいくんだと思います。お菓子で言えば詰め合わせ、買い物で言えば福袋的な感じかしら。福袋買わないからよくわからないけど。ちなみに、トリは林家正蔵さんでした。元の名前のこぶ平さんの方が馴染みがありますね。
あとはねー、観客と演者との距離が想像以上に近いです。物理的な距離もさることながら、なんだか気持ちが近い感じがする。話の枕で観客いじりをする人もよくいますが、双方向的とまでは言わずとも、なにがしかのゆるいやり取りがあるからだと思います。正蔵さんも、会場によって雰囲気がかなり違うと仰っていました。前に立つ人がそう感じる以上、演じるものにも少なからず影響が出てくるんでしょうね。
演芸場は初めての経験でしたが、行ってよかった〜!上野や池袋にもあるので、機会があればまた足を運んでみたいと思います。それでは!