何度も話題に出しているこちらのお店。あまりに自分の好みなので、食べたお菓子を一つずつ紹介することにしました。焼き菓子はお取り寄せもやっているので、お店に行かずとも食べられます(生菓子は未確認)。今の情況では非常に大事なことなので太字にしてみました。
以下、私がおいしいと騒ぐだけの誰得記事ですが(いや愛を語るに損も得もないはずと信じる)、ご参考になれば幸いです。
生ケーキ
カテゴリ分類も悩みましたが、とりあえずはこんな感じで。多分そのうち2記事に分けないと入り切らなくなると思います(悟り)
ミトンズシュークリーム
一番バッターはやはりこれでしょう。TVで紹介されて爆発的なヒットをしたシュークリームです。買う時は事前に電話で取り置きをしておくことをおすすめします。もしくは、焼き上がりの時間に合わせて行くか。2020年3月現在で、個数制限もありました。
以下、引用部分はショーケースにあったケーキの説明文と、手元にあるレシピに書いてある文章です。
コクのあるクリームがオーブンミトンならでは(POP)
材料には種も仕掛けもありません。作り方が少し常識とは違うだけです(『知りたがりの、お菓子レシピ』)
皮も勿論おいしいのですが、特筆すべきはクリームです。カスタードクリームってこんなにおいしいの!?と、今までのカスタードイメージを覆されました。レシピを見ながら作った時にもびっくりした味でしたが、本家本元は流石としか言いようがない。もうそのへんのシュークリームは食べられません。ポーションは小さめなのですが、満足感ありまくりです。祖父母にお土産で渡したところ、速攻で「おいしかったなあ〜〜〜……」との電話が来ました。年寄りをも唸らせるシュークリーム。
バスク風チーズケーキ
以前はバル風という名前で販売していましたが、昨今のバスチー人気に乗って改名していました。
ベイクドなのに中はとろーり、上面と底面の焦げのカラメルの味がおいしさの秘密 今人気のバスチー、オーブンミトンが日本初です。(POP)
2年ほど前に伺った時に一度食べてはいるのですが、もう一度!との欲求に負けました。いいんです。
中央が半生っぽくなっているの見えますか?これ生地を変えるとかの細工をしたわけではないんですよ…これが安定的に作れる凄さはお菓子作りをしたことがある人ならわかるはず。
最近はブルーチーズ系のチーズケーキばかり食していましたが、こういう王道なチーズケーキもやはり良いですね。これはレシピが公開されているので、いずれ作ってみようと思います。ルミ先生の先見の明がよくわかる記事も見つけましたので載せておきます。
大ヒット「バスチー」 本場バスク地方ではバルの名物|グルメクラブ|NIKKEI STYLE
オリジナルチーズケーキ
チーズケーキは永遠に好き。
人気のロングセラー コクのあるニューヨークタイプ(POP)
濃厚なチーズの味わいが堪能できるベイクドチーズケーキ(『おいしい!生地』)
なんだかんだ言って、ニューヨークタイプが一番好きな気がします。スフレもレアも好きだけど、やっぱりここに戻ってくるよね、という感じ。濃厚で、でもしつこくない舌触りと満足感はきっとずっと定番なんだろうな。『おいしい!生地』にもレシピが載っていて、そちらではくるみ入りクッキーが底生地でしたが、お店で出している物は薄くスライスしたスポンジのようです。クッキー生地だと湿気やすいからかな?スポンジだとチーズと一体化する感じで、レシピ本のクッキー生地だと食感にメリハリが出る感じ。どちらも良さがあります。
ガトーショコラ
『チョコレートのお菓子』に載っていたので、一応作ったことはありました。テイクアウトの場合は、フランボワーズジャムは別にしてくださいます。
ねっとりと濃厚ですが口どけがよく、チョコレートの余韻もたっぷり。(『知りたがりの、お菓子レシピ』)
お洒落ぶってソースかけたけどセンスの無さが露呈しました。それはさておき、食べた感想を一言で言うならば「大人のガトーショコラ」。ガトーショコラってなんとなくJKバレンタインのイメージがあるんですけど(偏った物の見方)、これは酸いも甘いも噛み分けた大人がゆっくりと口に運ぶのに相応しい。苦味と甘味のバランスが絶妙なところに、フランボワーズジャムの酸味が加わって更に味のバランスが良くなる。特筆すべきこの口溶けは、レシピ本にある「蒸し焼き」が肝なのかな。
リンツァートルテ
スパイスを揃えられず自宅では未挑戦だったもの。小嶋ルミさんのレシピは焼き菓子中心なので見た目の華やかさはそこまでないのですが、本当〜に計算され尽くした配合と手順(混ぜ方含む)で、一見地味な物ほどびっくりするような美味しさを秘めているのです。
ひきたてのスパイスで、ヨーロッパらしいエキゾチックな味わい(『知りたがりの、お菓子レシピ』)
箱から出した瞬間、シナモンとクローブの香りに包まれます。赤いのはフランボワーズジャム。
生地にはアーモンドパウダーとヘーゼルナッツパウダーがそれはもうふんだんに使われており、とても重厚感があります。ホールやスライスのナッツの食感がアクセントになっていて、ふんわりしたスポンジとは真逆のアプローチ。これだけずっしりだと食べ飽きそうなものですが、そこで良い仕事をするのがガトーショコラの時と同様にフランボワーズの甘酸っぱさなんですよね。万人受けする焼き菓子ではないのかもしれませんが、チャイが好きな人はほぼ間違いなく好きだと思います。
ミトンズプリン
こちらはお店のカフェで頂きました。
世界一おいしい、ほどよいなめらかさのプリン。
あおり文句、そこまで言われたら食べないわけにはいかない。店員さんに「焼いてからまだあまり時間が経っていないので、中央が柔らかいです」と言われました。作り立て。
昨今の固めプリンとは流派が異なり、なめらかやわらか系です。卵の存在がしっかり感じられる、穏やかな味のプリンでした。カラメルも甘過ぎず苦過ぎず、それこそ年配の方にも喜んでいただけるんじゃないかな。固め派に傾きかけていましたが、なめらか派の良さも改めて実感しました。どちらにも魅力がある。
ごまプリン
ごま、というか種実類は基本的に好きです。
黒みつ付き 定番ないつもの美味しさ(POP)
黒みつは醤油瓶的なプラ容器に入っていました。かけまーす!
一口食べてからかければ良かったと思いながら口に運びましたが、これは黒みつあっての物だったので無問題です。世の中に「胡麻どぅえ〜〜〜す!」っていう主張のごまプリンは山のように溢れていると思うんですよ。それらと比較すると、断然控えめ。控えめなのに、そこに確実に存在する。隠しきれない魅力を振りまいている。舌触りは先述したプリン同様になめらかで、でもプリンよりはスッと通過する感じ。スプーンが止まらないタイプのプリンで、あっと言う間に食べ切ってしまいました。
パウンドケーキ
カラメルのパウンド
カラメルと言っても塩カラメルで、ほろ苦さや甘さは控えめなのでカラメルが苦手な人でも全然大丈夫だと思います。かく言う私も、昔はそこまで好きではなかった。プリンとかカラメル要らんとまで思っていた。
下半分はスタンダードな生地だと思います。クルミの食感が楽しい。パウンドケーキはバリエーションが多いので、是非ともコンプリートしたい。します(唐突な決意表明)
ダブルチョコパウンド
マーブルというよりブロックという雰囲気の合わせですが、混ぜ切らないことでチョコ+プレーン+ダブル、という三通りの味わい方ができるということに気が付きました。
刻んだチョコに当たるとなんだか嬉しい。オーブンミトンのチョコ系の物はどれも甘過ぎず、しっかりとカカオの風味が感じられるのが好みです。
レモンのパウンド
天然レモンの皮と果汁を使ったウィークエンド風(POP)
ウィークエンド系のレシピ(オレンジのサマーケーキ)は『知りたがりの〜』にありますが、こちらはグラスアロー(砂糖がけ)ではないので仕上げ方が違うように思います。少しだけ見える黒い粒はバニラビーンズかな。
レモンと言うと酸味が強いイメージがありますが、こちらはあくまで皮の風味がメイン。上面にだけ塗ったであろうシロップにほんのりと酸味を感じる程度で、レモンレモンしていないケーキです。私はレモンが好きなのでレモンレモンしていても良いのですが(笑)色々な演出の仕方があるのだなあと思いました。私はついなんでも過剰にしてしまう傾向があるので…
クッキー
クッキーってお菓子作り初心者メニューなイメージを持たれやすいと思うのですが、そりゃもう大きな間違いで、こういうシンプルなものほど差が出るんですよ。ありとあらゆる差が。素材の質とか技能とか焼き加減とか…
トライアングルクッキー
存在を知らなかったのでいの一番にカゴに入れました。
カシューナッツ入り バターの香りたっぷり
フランス産プレジデントバター使用なのでバター感たっぷり
プレジデントバター…バターの首脳…?めちゃんこ美味しいバター(しかもフランス)ということでよろしいですか?原材料の欄にはしっかりと発酵バターの文字がありました。あとは特段目新しい材料ではなかったかな。カシューナッツの歯応えが良く、万人受けしそうなクッキーだなと思いました。小袋に五個入っているし、2週間程度日持ちもするし、誰かにお渡しする時に外さないような気がします。まあ私は一人で全部食べたわけですが…
ピーカンボール
スノーボールの仲間だと思っている(調べてはいない)
ローストしたピーカンナッツの軽やかな歯応えと発酵バターのコクが濃密なクッキー(POP)
粗く刻んだピーカンナッツの香りと食感、ちょっとした塩気が強調するバタークッキーらしい温かみのある味わいが口いっぱいに広がります(『おいしい!生地』)
ピーカンナッツは、クルミより癖(渋味のようなもの)がないナッツだというのが個人的な認識です。
サクホロでしみじみおいしい。ナッツの食感もあいまってどんどん食べてしまう…二つ入りで良かった。レシピを見るとありふれた材料&フードプロセッサーでガーっと回して丸めて焼く、という簡単な作り方&クルミやヘーゼルナッツなど他のナッツでも代用可、とハードルが相当低い。数も出来るし保存も効くし、利便性が高いお菓子(という表現があるのか?)だと思います。
キッフェルン
『おいしい!生地』にあります。どれだけクッキーを蔑ろにしていたのか…
ヘーゼルナッツ香る三日月型のクッキー 崩れるような食感、サラサラの舌触り(POP)
一枚と思いきや、二枚重なっていました。コーンスターチが使われているそうで、本当にほろほろした食べ心地(という表現があるのだろうか)。クッキーと一口に言っても、オーブンミトンのそれはどれもひとつずつ食感が違うんですよね。サクサクとかザクザクとかはよく言われることだと思うのですが、クッキーの食感を言葉で表すのって実はすごく沢山の語彙がいるのでは?と。食べかけの写真を失礼します。
レシピ本には「中央まで色が変わるのは焼き過ぎ」とあって、確かにこれも中は色付いていない…生焼けが怖くて大体焼きすぎるんですよねえ。そしてまぶされた粉糖がまた良かったです。粉糖は見た目を整えるためだけのものではなかったのね、と反省しました。ごめんね粉糖。
シュプリッツ
撮影はどうも日の丸構図になりますね。
シナモンが香るウィーン風絞り出しクッキー(POP)
これもウィーン風です。バターと粉糖を合わせてよくよく泡立て、ふんわりと空気を含ませます。これでいっそう軽い口当たりが生まれます。(『おいしい!生地』)
間にはフランボワーズジャムが挟まれています。フランボワーズをもっと手軽に入手できるようになりたい。ベランダで育てるか?要検討。
このお菓子、生地の部分に歯は不要です。上顎と舌で挟むと「ほどける」ように粉に戻っていく。次に鼻腔に抜けるシナモンの香りがやってきて、それからねちっとしたジャム部分を噛みしめる。同じウィーンの郷土菓子ということもあってリンツァートルテと似た構成ですが、生地の食感は別物ですね。
ヴィエノワ
背景を変えてみました。ふんわりした色合いも良いかなと思って。
発酵バターをたっぷり泡立てて作る生地はさくさくサラサラとシルキーな口溶け(POP)
マーガリンやショートニングなどの植物性油脂を入れると軽くなるのですが、それに頼らなくてもこんなに軽やかなクッキーができます。(『知りたがりの、お菓子レシピ』)
サックサク!!!とにかく軽い!バニラビーンズが入っていてほんのり甘い香りがしますが、決してくどくはありません。
シルキーな口溶けという表現が私の辞書に入りました。それにしてもクッキーの断面ってこんなに綺麗なんだなあとしみじみしてしまう。
店舗・レシピ本
店舗情報
オーブン・ミトンのHPはこちら。焼き菓子の取り寄せもできまーす。
機会があれば、というか機会を作って、実店舗にも是非足を運んでいただきたい…JR武蔵小金井駅が最寄りです。私は小金井公園や、立川のIKEAや昭和記念公園に行く時と絡めてお邪魔しています。
おすすめ既刊本
引用部分で何度も出ている&過去記事でも何度か書いているのでもう覚えたよという方もいらっしゃるとは思いますが、折角なら一度手に取ってほしいので…
おいしい!生地
もう鉄板です。推し過ぎなのでは。
知りたがりの、お菓子レシピ
噂のシュークリームが作れるようになります。
とっておきのチョコレートのお菓子
バレンタインの時期にはこれです。
以上、大好きなお店の美味しいお菓子紹介でした~。これからも沢山食べます!それでは。