語るぬりかべ

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ぬりかべ体躯のアラサーが、美容と日々の暮らしに奮闘しつつ楽しみを見出す記録。

ワコールの3Dボディスキャナー体験記 〜現実を直視し、データで前進せよ〜

「ワコールの3Dボディスキャンが色々とやばい」という話は、しばらく前から小耳に挟んでいました。Twitterで。

こういった声を目にする度にいずれやらねばならない、と妙な使命感を持ちつつもなかなか機会が訪れなかったのですが、偶然新宿に用事ができたのでそのついでに受けてきました。というわけで、今回の記事は体験レポートになります。ご関心ありましたらどうぞ。

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概要

3Dボディスキャナーとは

正式名称を「Wacoal 3D smart & try ボディスキャナー」と言います。

www.wacoal.jp

 自分の体を3D化し、各部位のサイズや特徴を明らかにすることで一人一人の体に合ったアイテムを提案するためのサービスです。もちろん無料。やったね!by守銭奴

女性の身体は日々変化しています。ワコール『3D smart & try』が目指したのは、すべての女性にもっと革新的なサービスを提供することです。スキンケアやヘルスケアと同様に体型管理も毎日のことだから、ストレス無く自分の体型にあった下着を選んで欲しいのです。

 世の中はどんどんパーソナライズされる方向にありますが、それは下着の分野も例外ではないようです。一番体に近い場所にある衣服が自身に最適化される価値は非常に大きい。

正しいボディケアを行い自分にあったサイズをしっかりと把握することで、バストのゆれの原因や苦しくて動きにくいなど下着に関するも問題もクリアできます

 私は常々機能性というのは非常に大事な視点であると考えているのですが、それは快適性に直結するものだから。ワイヤーが当たる、形が合わなくて上部が浮く、などのちょっとしたストレスって実は相当に影響が大きいと思うんです。なんせ毎日のことで、しかも長時間肌身に着けているわけですから。これらの悩みについては、個人的にはL字型ワイヤーという解を既に得ています。簡単に言えば胴体の特徴によって合うワイヤーの形は違うよという話です。

nekonekosanpo.hatenablog.com

ただ、今までは骨格診断+あくまで感覚的な自己の肉体の理解がベースであって、他者や平均と比較して数値的にこう、という確たる裏付けは無かったんですね。なので、このサービスで一歩踏み込んだ客観性を入手しようと思いました。データを追い風に前進するのだ。

 

受けられる場所

 3D smart&tryの機械が設置してあるワコールの店舗ならどこでも診断可能です。

「smart & try」ショップ一覧 | smart & try

私は新宿伊勢丹3F「マ・ランジェリー」で受診しました。入店後即コンシェルジュの方に場所を尋ねたので、おそらくは最短距離で直行したと思う。脇目も振らず目指すは本丸、ワコールなのである。

 

計測の流れ

店員さんにお願いする

 店舗に赴き、店員さんに「3Dスキャナーを受けたいんですけど」と声をかけるとすぐに対応してくださいます。私の時は待ち時間が発生しましたが、番号札のQRコードを読み込むと自分の番号になった時に教えてくれるシステムがあったので、それで呼び出されるまではフロアをふらふらして待っていました。余談ですが、その間に同じ伊勢丹3FにあるMatch Palletteという3D計測+お買い物同行サービスを発見してしまい、こちらも行かねばならないとの決意を固めました。

www.mistore.jp

伊勢丹は連鎖を生んでいる。こわいよう。すごいよう。伊勢丹に絡め取られる。

 

専用の部屋に入室

程なくして呼び出されたのでワコールに戻り、店員さんに順番が来た旨を伝えるとすぐに計測専用の部屋に案内されます。中はこんな感じ。まずは入ってすぐのお着替えエリア。

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そしてこちらが計測エリア。黒い丸が多分カメラです。360°からチェックし尽くされる。
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アメニティ(というのか?)も必要な物が十分にあり、表示もわかりやすかったです。
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 紙下着は2種類あり、アンダーが~75cmの方は左、それ以上の方は右だとの説明を受けました。なお、こんなご時世なので、人が入れ替わるごとに消毒してくださっていました。また、入店から退店までマスクを外すタイミングは一度も無かったです。

 

準備

計測前の準備がちょこまかとあります。

  • 髪が長い人はゴム(備え付けあり)で結ぶ
  • アクセサリーを外す
  • ショーツ以外はすべて脱ぐ
  • 紙のブラを着用する

この4つが主だった注意点かな。入室時に店員さんから説明を聞けますし、中にも掲示がしてあります。

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先述した紙製の使い捨ての下着はこちら。厚手の不織布のような優しい肌触りで、伸縮性もあり脱ぎ着しやすかったです。

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計測エリアには正面の位置にモニターが設置されており、そこでも動画で丁寧に解説してくれるので、自分のペースで視聴してから計測に臨むことができます。

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と、こんな感じで至れり尽くせり。戸惑ったり困ったりすることは何もありませんでした。

 

計測

いよいよ計測です。画面の指示に従って足形に合わせて立ち、左右にあるバーを握り、普段通りの呼吸をしながら5秒じっとしろとの指示が出ます。準備には多少手間取るものの計測そのものはすぐに終わります。なんせ5秒。終了後は画面で生年月日やパスワードの入力をし、表示されたアルファベット1文字を記憶したら(これは後で店内のタブレットで計測結果を見るため)、元の服に着替えて退室し終了となります。1人15分程度と見込まれているようですが、実際にはもっと早く終わったんじゃないかな。

 

データ確認

計測部屋から出たら、いよいよデータ確認です。が、その前に、タブレット上でワコールのアプリへの登録や住所入力などがあります。はやる気持ちをこらえて粛々とこなします。

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はやくみーたーいー。

 

各部位の数値

 デ、デーン。やってきました。データはタブレット上だけでなく、プリントアウトして持ち帰ることができます。武士の情けでモザイクをかけましたが、克明に記録されていることは十分お分かりになることでしょう。

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 数字として露わになる己の肉体のそこかしこ。もうちょっと寄りで見てみましょう。

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 隠れてしまっていますが、数値は㎜単位で出ます。ダイエットの進捗状況を確認するために計測する方もいるようで、確かに励みにはなりそう。あとこれは完全にどうでもいい話ですが、腕の長さだけ左右で2㎝くらい違っててちょっと笑えました。なんでよー。他の場所は2㎜くらいしか違わなかったのに。学生時代にやっていたスポーツの影響かな。こういうのもかなり面白いです、気付かなかった自分に気付くというか。

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 こちらは今まで身に着けていたサイズ&体感とほぼ一致。購入時に店員さんに測ってもらっている人はそんなに大きな違いはないんじゃないかな?ただし、L字型ワイヤーの時はカップサイズがこれよりも2つ上がったので、ブラのサイズを決める仕組みそのものがU字ベースになっている気がします。別にU字型を目の敵にしているわけではないんですけど、カップ数にはなんだかんだ引きずられがちなので…素人でも「私はこれ」ってわかりやすいしね。

 

衝撃の3D画像

これやこの、音に聞きし3D。もうね、見たくないです。できることなら見たくない。でも、現実を理解することからすべては始まるので……いやだああああああああ……流石に自分の3D画像をインターネットの大海に解き放つ勇気は無かったので、公式サイトのスクショを載せておきます。本当は公開した方が面白いんですけどね。我が身可愛さで保身に走りましたね。

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何がやばいってもう全部やばかったんですけど、特にゲッと思ったのは背面です。正面と横からは自分でも鏡で見えますが、真後ろって見えないじゃないですか。もうね、地獄。尻!!!Siri!!!!heyじゃねーよSiri、お前そんなんだったのかよ思ってたのより全然やべーじゃん、どーすんだよマジでとなり、その日のうちに前々から気になっていた森拓郎さんの「30日でスキニーデニムの似合う私になる」というダイエット本をポチりました。

本来の目的とは異なる方向の消費行動をも生み出す3Dスキャナー、恐ろしい子……

ちなみにこの3D画像を見ている間、店員さんは配慮してタブレット画面が見えない位置まで後ろに下がってくれます。優しい。泣いちゃう。

 

体の特徴

 個人的にはこの「体の特徴」がブラ選びに関しては最も重要だと感じました。細かい数値の変動は加齢やダイエット等で多少の変動がありますが、大元の骨格や胸の付き方などはそうそう変わらないと思うからです。そして、傾向が把握できさえすれば、下着選びはぐんと容易になる。なぜならそこに後から入った知識を当てはめやすくなるので。チェックは何項目かありましたが、自分が記憶・記録していたのは順不同で以下の6点です。

  • ボディ・オーバル(胴体断面の形状)
  • バストのバージス(底面の幅)
  • 左右の胸の距離(※うろ覚え)
  • 前面から見た上半身のライン(※うろ覚え)
  • ボトムテーパー(下半身背面の形状)
  • 胸の容積(※うろ覚え)

印をつけたところがワイヤー入りのブラ選びでは肝になるであろうと感じた箇所ですので、以下で詳しく見ていきます。

 

ボディ・オーバル

胴体を横にぶった切った時の断面が平べったいのか丸っこいのか、所謂「平胴」「丸胴」ですね。骨格で言えば平胴傾向にあるのがウェーブ・ナチュラル、丸胴傾向がストレートにあたります。

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平胴寄り、という結果が出ました。骨格的にはストレート要素もあるので、めちゃめちゃ平胴!というわけでは無かったようです。まあペラペラな気もしなかったので(なんせ一反木綿ではなくぬりかべであるからして)、想定通りといったところでしょうか。

 

バストのバージス

胸の下限、ワイヤーの当たるラインですね。左下に「主にブラジャーのワイヤーを選ぶ際に必要です」とあって、ほーん……丸胴平胴以外にもこやつの存在を意識せねばならなかったか……という発見がありました。

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広かった。知ってた。バージスラインが体のほぼ側面に近い、正面からだとギリギリ見えるか見えないかというところまで来ているので、3段階の中でもかなり端っこよりじゃないかなと睨んでいます。そりゃL字型が合うわけだわ。

 

左右の胸の距離

すみません、これ写真撮り忘れてます。3段階評価で中央の2だったので、胸の距離は平均的でした。自分では離れ胸だと思っていたのですが、それはバージスラインの広さに引きずられて誤認識していた模様。こういう勘違いや思い込みを正してくれるのが客観的な計測のいいところだなあと思います。

 

結論:やはりL字型ワイヤー適

自分の感覚はおおよそ間違ってなかったと再認識しました。離れ胸ではなかったものの、平均よりは平胴寄りだし、何よりバージスラインが広い。となると、U字型ワイヤーのブラよりも、L字型ワイヤーの物の方が体には合っていることになります。というわけで、これからもL字型ワイヤーを手に取る生活が続きそうです。

 

お薦めの下着

 一通りデータの確認が終わると、計測に基づいて私の体に合う下着を提案する画面へ進みます。

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最初は百数十件あったのですが、色を黒にしたら十数件まで絞り込まれました。この候補に挙がったものを試着させてもらうこともできますが、私は今回は試着せず、データ計測のみでその場を後にしました。というのも、なんだかぐったり疲れてしまって色々試すエネルギーが残っていなかったから……人にもよると思いますが、想像以上に消耗しました。見ないふりをしていた現実に向き合うってやっぱり疲れますね。店員さんも特に引き留めることなく、すんなりと帰してくれたのでありがたかったです。余程死にそうな顔をしていたのだろうか。

そして帰り際にはこんな物を頂きました。

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右のサンプルはお胸マッサージ美容液ですが、全身使えるとのことなので私は脛に使いました。めっちゃ乾燥してたから。こんな記事を書いておきながら、乳への愛はそこまで深くなかった。美乳マッサージ、どう頑張っても続かないんですよねえ。湯船で本読んじゃうし。

 

感想

受けて良かったボディスキャナー

あまりの凄惨な現実に発狂しかけましたが、個人的には受けて良かったなあと純粋に思いました。自分の体の特徴を改めて理解できたし、新たに得た知識や発見があった。また、失いかけていたダイエットのモチベーションも厳然たる事実を前に復活しました。無料でこれだけの学びや気付きを得られる3D計測、機会があれば是非受けてみると良いと思います。特に、自分の体の特徴がいまいちわかんないよ~毎回雰囲気で選んでるよ~という人に向いていると感じました。計測は全部1人でやるので、店員さんにメジャーで測ってもらうのが恥ずかしい人にも助かるサービスかな。

 

自己理解が全ての礎

繰り返して言うようですが、やはり客観的なデータを基に(しかも自分で)下着選びをできるようになる、というのは大事なことだと思います。プロの知識や技術に至らないのは勿論なのですが、“なんとなく”でセレクトしたものを試着して店員さんに見てもらうよりも、ある程度の方向性が定まった上でアドバイスしてもらう方が効率的にも遥かに良い訳で。店員さんサイドからもより精度の高い提案が可能になるでしょうし、下着に限らず自分自身を理解し把握することは日々の生活の底上げに寄与すると改めて実感しました。結局自己理解。どこまでいっても自己理解。外部からのサポートをより有意義なものにするためにも欠かせない自己理解。とは言え自分を客観視することって自力だとすごく難しいので、こういったサービスを利用して理解を深めていくのが王道かなと思いました。あとはPCPD診断とかね。はよレポ書けという話ですね。書きます。というか書いてはいるんですけど全然終わらない……

 

今回も長くなりましたが、この記事が快適な下着ライフのご参考になれば幸いです。それでは。