ストアカアプリを夜な夜な徘徊していたところ、性癖に刺さるものを発見したので迷わず受講しました。
プロのスタイリストさんに、スタイリング理論の基礎をマンツーマンで学ぶ講座です。お値段なんと、1時間半で1,500円!価格破壊!!!資料もご自由にお使いくださいとのことだったので、がっつり使わせて頂きます。先生もおっしゃっていましたが、先生じゃなきゃ同等の価値や内容は提供できないですからね〜。試験前にノートだけ借りてもわかんないのと一緒で。むちゃんこ長くなる予感しかないですが、よろしければお付き合いください。
基礎理論
「自分軸」か「相手軸」か
ここで一気に引き込まれました。左側のPS式というのはパーソナルスタイリスト(スタイリング?)式の略です。「本来の自分の魅力を引き出す」のが個性特化・PS式であるなら、「相手に求められる自分を演出」し、「人間関係を良好にする」のが業界式である、と。このスライドがよりわかりやすいかな。
人は生きていく限り何らかの形で誰かと関わっていき、そこに関係が生まれる。そう考えると、ファッションにおいても個としての自分、集団や他者を前提とした自分、の両方の意識をバランス良く、場面に応じて使い分けるのが必要なんだなと思いました。すごく当たり前のようでいて、実は難しい気がします。私は後者をベースにしがちで、だから「顔タイプはキュートなのにクール(的な装いが必要だと思い込んだ結果)な服」なんてことになるんじゃないかな。どんな服を手に取るかもそうなんですけど、どんな思いで装うか、が大事なのかもしれないと思います。
見た目の重要性
まあよく言われることですよね。前にも載せましたけど、Twitterで有名なあの大変身美容師さんなんかの動画を見ていると、こんなにも変わるのかとびっくりしますもん。好感と嫌悪感とであったら、好感の方が自分にも相手にも絶対に良い。美人とか綺麗な人とか可愛い人とかイケメンって、存在するだけで場の空気が良くなるじゃないですか。ああいうのを考えると、自分のためだけじゃなくて相手のためにも整えるというのは大事だなと思います。
着衣認知について
ですよね、という感じ。かしこい人はかしこい顔してる。ショートだと活動的な感じするし。私の服や小物を見た先生に、「お休みの日なのに割ときっちりした服だから、固い仕事であるのは想像がつく」と言われてびっくりしました。私としては比較的ゆるめな格好だったのに、まだ足りんか…カラーが人柄、というのも、言われてみればそうなんだけど個人的には忘れがちポイント。
フレグランスはまず付けませんが、アロマの資格を持っている先生に似合う香りの系統も教えて頂きました。一番しっくり来るのはハーブ系で、柑橘系もおすすめとのこと。好き好き、良かった。バニラなどの甘い香りを纏うなら、ファッションやメイクももう少し甘やかに。ウッディなどメンズ系の香りを付けた場合、「あなたの場合はヒモが寄ってくる」と言われて爆笑しました。甘えたいタイプの男性に好意を持たれることが多いので、なんかわかるかも…頼り甲斐のある、しっかり者、といった印象を与えやすいのかもしれません。実際は全然そんなことないんですけど。ふにゃふにゃ。話が横道にそれましたが、香り診断系も気になっています。いずれ受ける。
ファッション全般の知識
お洒落の定義
なんとなく感じていることをこうやって整理して提示されるのが好きです(告白)
お洒落と言うと1つ目のトレンドばかりを考えてしまいますが、確かにその他の3つもお洒落だと認識しているな、と。個人的には4つ目の「質が良い」にグッとくるタイプ。プチプラ着回し!とかにはそこまで惹かれない。プチプラはプチプラで嫌いじゃないんですけどね。私は今後も「質が良い」から攻めて行こうと思いました。もしくは2つ目の「一部がとても強調されている」かな。基本的には全てを無難にまとめがちなので、そこは意識していきたい。
トレンドについて
このへんは完全にファッション業界の話ですね。
確かに、ハイブランドって流行を超越してるイメージがある。叔母からお下がりで30年前のバーバリーのトレンチコートもらったんですけど、今でも全然普通に着られるんですよ。褒められる回数も他の服と比べて断然多いです。ロングでオーバーサイズであまりない色出し(薄めのカーキ)というのもあるかもしれないですが、それにしても息が長過ぎて。私より年上の服。50年でヴィンテージになるらしいので、あと20年持たせようと思います。
服の価値とは?
これを見た瞬間、安物買いの銭失いという言葉が脳裏をよぎりましたね…ここで言う一般大手ブランドはUNIQLOやファストファッションをイメージしてもらえればいいかと。もちろん、こうしたブランドで上手に組み合わせられる人は存在するし、素敵だと思うんです。思うんですけど、私には無理!なぜならセンスがないから!そして作りが平均的、すなわちぬりかべ体型に着られるものはまずない!さらに言えば私は良い物を末長く着たい派!とまあ、好みと我が肉体の特性によって、大手ブランド方向はあえなくついえたのでした。いや、UNIQLOいいと思う。自分は色々な意味で着られないものが多いけど。
ファッションの要素
ふむふむ。パターンは服飾関係の勉強をしないと難しいですよ、と言われた。まあそうでしょうね…洋裁でも習えばパターンについて多少は理解できるようになるのかな。
バランスね…何においてもバランス…精神も肉体も世のあらゆることはバランスなのだと思います。天才は別ですが。
ファッション誌の何に着目するか
確かに、雑誌の後半になるとブランドの宣伝ページがどんどん増えてきますものね。Oggiで言えば金子綾さんや高橋リタさんのページが参考になるということでしょうか。顔を見るのはNGというのは、顔タイプ診断で顔の切り抜きをファッション写真の上から置いて似合うか判断する手法が提唱されてるのと同じかな?顔立ちで似合う装いが決まってくる説、再び。
いざ、実践へ
プロが見るポイント
全部大事だわ…全てのポイントが身体に適度に沿っている、ここがまずもうほぼ無理です。足りんところしかない。所作が自然と綺麗になるから、着るのに緊張する服を選ぶべきとのことでした。
ボディバランスや骨格は骨格診断系ですね。骨太ナチュラル。メリハリ!先生に「背が高いからロング、もしくはショート。半端丈はダメです」と言われましたが、高身長な人だけの注意点ではないということか。半端丈ボトムスと靴下の合わせとかかなり高度な感覚を要求すると思うので、大人しくロングに頼るつもりです。
スタイリングのコツ
写真では良くても、近くで見たら安い。まあ物にもよるのかなとは思います。秋冬素材は特にお金かけないとだめな気がする。モノトーンが理論的に似合わない人はいない、というのは個人的にやや「?」(真っ白を着ると顔の土壁色が際立つ)なのですが、モノトーンは無難にお高めに見えるから便利ですよね。
そしてラストに一点豪華主義を推されたことに納得の嵐。「例えば服の予算が10万あって、各アイテムごとに8万+1万+1万の割り振りなら8万の女になるし、3万+3万+3万+1万なら3万の女」という説明には衝撃を受けましたが、厳然とした事実なのだと思います。
じゃあどんなアイテムにお金をかけるか?というと、スライドタイトルに戻って「コツは面積」。秋冬ならコートorジャケット、春夏ならボトムに投資すべきだそう。私も気に入ったコート(理想はこげ茶のツイード生地でかなりのロング丈)があればひと財産失ってもいいと思っているんですけどね…なかなか巡り合えないけど巡り会ったら絶対買っちゃうからそれはそれで…
んじゃそうでない服は要らんのかというとそんなことはなく。
こういうところで上手に支出を抑えるのがキモなんでしょうね。スライド右中央の「生まれ持ったボディバランスや表情を最も強く出す」というのがかなり気になる。となると、やはりトールサイズのあるブランドでインナーを選ぶのが一番いいんだろうな。全然安くないけど。
ボディバランスを知ろう
多分かなり基礎的なことだと思うのですが、完全に見落としていました。
どんなスタイリングも、結局はこのボディバランスの理想に近づけていけばいいらしい。私は7.5頭身だったので、8頭身にするならば約10㎝のヒールを履くことになります。やだー、疲れるー。腰が痛くなる。
次、顔と肩幅のバランス。圧倒的に肩幅の方が顔の幅よりも広かった。予想通り。先生いわく、「肩幅が広いんじゃなくて、顔が小さい」「このバランスを整えるなら、顔を大きくするか肩幅を狭めるかだ」とのこと。後者で…後者でお願いします…
それを実現する手段としては、「詰まった丸首でこれ以上肩幅を広く見せてはならない」ので、首回りは広めに。肩のラインが少し内側に入っているトップスを選ぶ、だそう。丸首が似合わないのは顔が丸いだけじゃなくて肩幅の問題もあったかー。肩のラインが内に入っていると「小さい」と判断して避け、肩が落ちたトップスを選んでいましたが、真逆を提案されたので目から鱗でした。そのことを話すと、「内に『入ってしまっている』のか、内に『入るデザイン』なのか、の違いだ」と言われました。む、難しいな…
それと、「肩に筋肉の丸みがあるから、肩幅+αで余計に広くなっている」との指摘が。ゆるっとした服を着ていたのに、プロは一目でわかるらしい。恐れ入りました。肩なんて全く筋トレしてないんですけどねー。部活時代の残存勢力です。
バストはあと1㎝(こまかい)上げる必要があり、ウエストも上げるとバランスが取れる、とのこと。私は基本がスニーカー、もしくはフラットシューズ生活だから、ウエスト位置を上げるのはプロポーションをよく見せる上では欠かせないように思います。ハイウエスト、ウエストインを心がけなくては。でもなかなかハイウエストに当たらないんですよね。そもそも胴が長いし、ウエスト位置はそもそも高め(骨格ナチュラルだけど、ウエスト位置の高さはストレート要素あり)なので。
思ったんですけど、骨格診断は黄金比に近づけるようなスタイリングを提案してるんですかね?ウェーブさんにはハイウエストを勧めるものが多いように思うのですが、それはウェーブさんのウエスト位置の低さを補正するものなのかなと。完全に憶測で物を言っています。
ファッションの計算式
こういうのほんとありがたい。明確な基準があると、それに沿わせればいいから。
私の悩みで「コーデがいつもワンツーフィニッシュになってしまう」「足し算の仕方がわからない」というものがあったのですが、これで解決されるかもしれない。「あ、これ中和アイテムしか使ってないわ、全身で0ポイントだ」とか気付けるようになるはず。ただ、先生も仰っていたように、ファッションも極めると「キチガイ」だそうなので、多少の加点を狙う程度に留めようと思います。まあまずは平均点を取ることからなんですが。顔タイプ診断キュートは柄物が似合うとされているので、今後のお買い物では意識的に柄物を追加していきたい。
抜け感とは?
抜け感、それは私に皆無なもの。
腕をまくるとか、そんな簡単なものではなかった。方向性の違うアイテムなんて我がクローゼットにあるのだろうか…このへんはもう少し学びが深まってからの課題としたいと思います。まずはバランス。一にも二にもバランス。
個別アドバイス
どんな人になりたいか
前回のメイク講座の時もこの質問が出てきました。メイク講座も今回受けた説明で言えばパーソナルスタイリングより業界式なので、イメージやなりたい方向を明確にすることを重視しているのがよくわかります。で、私は例によって「かしこい、やさしい」と答えたところ、講師の先生の表情が一変。
「それはすごく高度なんですよ。なぜなら『かしこさ』を狙うとキツくなるし、『優しさ』を狙うとバカっぽくなるから」
な、なるほど…私の理想はハイレベルなものだったらしい。でも理想は変わらない!憧れるのはかしこくてやさしい人です。高度と言いつつも、先生は男性要素をアウター・ジャケット・眼鏡・鞄・アクセで取り入れ、女性要素をインナー・靴・髪型で取り入れることを提案してくださいました。元々体も大きいし、着られるならメンズがいいかもとのこと。メンズは胸のゆとりがないからそこだけ注意だそうです。安心して下さい!胸はありません!!!
それはさておき、アイテム毎に醸し出す雰囲気を変えるというのはなるほどなあと思いました。確かにパンツスーツ着ていてもロングヘアにハイヒールだったらめっちゃ女感ありますもんね。私はショートにスニーカーなので、どこで女要素を足していくかが問題ですが。あ!顔かな!?顔タイプがキュートだから!自分に刃を向ける発言をしてみました。それはさておき(2回目)、前髪を伸ばしてウエットなスタイリングにすると良いですよと言われたので、とりあえず前髪は伸ばしてみようかな。
おすすめブランド
おすすめのブランドも教えて頂きました。基本的には東京コレクションに出ているブランドが推しだそうで、その中でも以下の4つがいいかなとのことでした。
・リチウム
・ジョン・ローレンス・サリバン
www.john-lawrence-sullivan.com
・ラブレス
疎い私はダブルスタンダードクロージングしか知らなかった…各ブランドを調べていずれ覗いてみようと思います。
それと、試着だけで良いからサンローランのノーマルなジャケットを一度羽織ってみろと言われました。サンローランなんて財布しか持っていませんが、あの潔さは元々かなり好きなのできっとクラクラすると思います。あまりにかっこ良すぎて。同時に服と自分との落差に愕然とするとも思う。しかしブティックに入るまでがまずはかなりの難関なのでは…
感想
割と軽い気持ちで受講したのですが、まさかこんなにも「知」に衝撃を受けるとは思いませんでした。アハ体験がいっぱいあったし、目から鱗なこともいっぱいあった。細かいポイントやアドバイスも勿論参考になりましたが、一番わかってよかったなと思うのは「パーソナルスタイリング式」と「業界式」というカテゴリでした。「自分の魅力を引き出す」と「なりたい自分になる」はどちらも素敵な言葉ですが、アプローチは明確に異なるということ。また、それらは相反するものではなく、互いが互いに影響を及ぼしながら「よりよい自分」の実現に向けて作用していくこと。今後コーディネートを決める際には、このアイテムはどのアプローチなのか?どんな要素を持っているのか?を考えながら組み立てて行きたいなと。そんなこと言っても、朝ドタバタしてる時には目についた服を適当に切る羽目になるんですが…私に必要なのはまずはきちんとした生活と余裕かな…
今回も長くなりましたが、ご参考になれば幸いです。それでは!