語るぬりかべ

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ぬりかべ体躯のアラサーが、美容と日々の暮らしに奮闘しつつ楽しみを見出す記録。

ペン字講座に行ってきました!一目瞭然のbefore/after。

字が綺麗な人ってめちゃくちゃ素敵じゃないですか、おそらくこれは万人が納得するところだと思うんですけど。先日公私共にお世話になっている七十代の女性からそりゃもうすんばらしく流麗な毛筆で書かれたお手紙を頂き、あまりの美しさに「これは額に飾るべきなのでは???」と大騒ぎしていました。そしていや増す美文字への憧れ。

このブログをお読みの方ならもうお察しですね。そう、ストアカです。

www.street-academy.com

ありとあらゆるお稽古ごとのハードルを下げてくれる夢のアプリです。というわけで、今回はペン字講座レポートです。ストアカ内にはいくつかペン字講座がありますが、今回私が受けたのはこちら。

www.street-academy.com

ストアカの回し者か?と思うくらいにストアカ関連の記事ばっかり書いていますが、別に関係者でもPRでもありません。勝手に受けて勝手に感動しているだけです。そして文章にしている。というわけで、今回もお時間ありましたらお付き合いくださいませ。

 

 

 概要

時間・金額

今回は偶然体が空いた平日夕方の講座にお邪魔しました。別の方の講座ですと平日夜や休日開催のものもあったので、ペン字なら何でもということであれば選択肢はそれなりにあるかと思います。90分間で3000円なので、個人的には平均値のイメージ。

持ち物

持ち物は何も書いてありませんでしたが、とりあえず普段使っているボールペンを持参しました。以前記事にも書いた、pilotの名入れ三色ボールペンです。

nekonekosanpo.hatenablog.com

握力も筆圧もアホみたいに強いためプラ軸のボールペンを握り壊した経験があるのですが、こちらは金属なので流石に大丈夫。なお、講師の方も筆記具をご準備くださっていたので手ぶらでもOKでした。

場所など

浅草橋のレンタルスペース。毎週行っているようで、お教室の生徒さん2名+ストアカ経由が私含め2名。ペン字は私だけで、後は皆様筆でした。小学生の子は硬筆もやっていたかな。

 

何も見ずに書く

講師の方との挨拶が済み、簡単なアンケートを記入したら早速原稿用紙のようなものとパソコンで打った文章を渡されます。

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普段はちゃかちゃかと書いてしまうのですが、流石に丁寧に書きました。

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まあこんなもんでしょう。自分の字、そんなに嫌いじゃないです。上手だとは思わないけれど、これはこれでいいかな、みたいな。批判的精神は十全な自己肯定感と他者の受容の基に成り立つ、みたいな。そりゃもっとパワーアップさせることも出来るだろうけど現状も否定しないよ、みたいな。字に関しては割と健康的な精神で生きています。余談ですが、マス目があると枠を意識してしまってなかなか書きづらかったです。そりゃまあ何年ぶりにマス目のあるところに字を書くんだという話ですが。

 

先生からのお直し

いよっ、待ってました〜!!!我が字を整えてくれ~!!!最初に先生がパッと見て「うん、印象の良い字ですね」と言ってくださったのが嬉しかったですね。印象の良い人間だと言われた気がして。完全に気のせいです。そんなこたあさておき、先生のお話の中でいくつかポイントがあったので以下簡単に分類してみました。

字の成り立ち

 「あ」という字は「安」という漢字から出来たもので~、などという話は皆様一度は耳にしたことがあると思いますが、やはりそれは重要だったとわかりました。確かに漢字ドリルに書いてあったと記憶しているので、私たちは幼少期から文字の核心部分に触れて生きてきたのであろう。そして大事な物は気付かないうちに手からすり抜けて大人になってしまった。せつない。失ってからわかる。あの頃の漢字ドリルには「全て」があったのだ。画毎の色分け、象形文字の説明、リーダー線、1の部屋・2の部屋などというものはもう無い。どこにも無いのだ。眼前には茫漠とした紙面が広がり、遥か遠くに幻影のような美しい綴りの揺らめきが見える。

意識を向こう岸から呼び戻します。例えば左の写真の「か」の三画目の始点の位置は、「加」の口の位置からすると一画目の横に引いた部分と揃えると良い。同じく左写真の「な」の最後の画は、「奈」の点々が左右同じ位置にあると考えると、丸く結んだ先を下げ過ぎない。


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 一方、右の写真の「は」の結んだ先は「波」の右はらいにあたるのでこちらは下げるのが正解。同じくるりんでも、成り立ちによって正解が変わってくるのです。 

 

バランスの取り方

 「人間と一緒で、基本的に足が長いほうがかっこよくなります」とは先生の談。わかりやすいのは「矢」という字ですね。

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確かにー!上重心だとなんかすらっと見える!ここにもファッションの影が。一芸は百芸に通ずる。あと、字には「メインの画」があることも学びました。上の写真の「持」という字の、土の三画目。確かにメリハリが効いて、すごくキリっとした感じになる。しかしこれがなかなか難しくて、その後の練習でも長くし切れていません。ほら。
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次に指導されたのが、「辺の右側はコンパクトに寄せる」こと。 私の手てんは左右が同じバランスになっていますが、先生のお手本は右側が短い。でもそれがなんとも言えずかっこいい~!辺だけなのに!ごんべんや糸へんなども同じで、右側を揃えていくと綺麗にまとまるんだとか。うん、覚えましたよ~。

そしてもう一点。脳味噌が中学生男子なのかやけにセンシュアルに感じてしまった上に非常~にわかりやすくて内心かなり動揺していたのですが、「平仮名は抱くように」とのこと。この写真で言うと「ほ」。

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ひい!色っぽい!!!なんてセクシーな「ほ」!!!そりゃ「ほの字」なんて言い方も生まれますわ。平仮名においては、ふんわりと空間を持たせるというのがキモなようです。確かに手練れはふわっと抱きかかえてきそうな…いや、余裕が無い力づくのギュッとにもグッときますが…私は何の話をしているのでしょうか…

 

私の癖

そのいちー!中心から左にズレるー!!!言われて初めて気付きました。「を」は最後までズレ続けていました。でもほら、間違っていると気付くことが第一歩だから。

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そのにー!「/」みたいになるー!写真で言うと「持」の手へんが顕著かな。先生は優しくも〇を付けてくださっていますが。おそらくこの2つの癖はどちらも互いに影響しあっているのだと思います。右に傾くから、スペースを確保すべく左から書き始めていると予想。右の骨盤が下がっている代償で右の肩が上がる、みたいな。

 

意識して練習する

コツや自分の癖がわかったら、あとは練習あるのみです。書く紙は沢山ご準備頂いているので、自分のペースで練習します。計7枚書きました。これが多いのか少ないのかはわかりませんが、かなり疲れました。実はこの先も長々と文章を打っていたのですが、保存ができていなかったようでまるっと消えてしまったのでもう簡素に終わらせます。一言付け加えるとするならば、「何事も力を入れすぎると続かない」ということです。我が人生の教訓である。

 

結果

気を取り直して。見てー!!!

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ほら!上手になったでしょ!!!褒めて!!!

引きで見るとこんな感じ。

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別にbeforeも悪くはないのですが、afterと比較すると自信なさげに小さくまとまっている感がありますね。afterは堂々としている印象がある。そして、当然かもしれないですがafterの方がなりたい字のイメージに近い。華美ではないものの、しっかりと実がある感じ。余談ですが、男性に「四字熟語で表すと質実剛健だね」と言われたことがあります。あまり女性に使う表現ではない気が…誰かそうだと言って…

話を戻します。beforeの方がバランスが取れていると感じる字もありますが、ポイントを意識した結果字形が崩れることもままあったので、そこは許容範囲ということで。ファーム修正をしている間は打率が下がることもある。

 

感想

やっぱプロだよ

それこそ小学生の頃から「習字を習った方が良いのでは?」と考えていましたが、20年ほど経ち&形を変えてでも字のお稽古ができたことに満足しています。過去には市販のペン字練習帳を買って挑戦したこともありましたが、実際に習うのとは天と地の差でした。初めてパーソナルトレーニングを受けたの時の衝撃(今までのはなんだったんだ…)を思い起こしましたね。やはり、プロに教わるのは違う。大人になると使える時間もエネルギーも限られていますし、これと決めた物については対価を払って学ぶのが一番良いなと実感した次第です。

学ぶ喜びを再認識した

子どもの頃はハマらなかった勉強やお稽古ごとに大人になってからのめり込むというのはよくある話でしょうが、私も多分に漏れずその気があります。いや、その気などという生やさしい言葉では追いつかないかもしれない。なんでかねえとぼんやり考えていましたが、「成長した実感」が得られるからかもしれないと気付きました。今回の講座も、自分としては一目瞭然の上達度合いだったんですよ。元はこれだったけど、ここを頑張ったら、こんなに良くなった。向上に対する純粋な喜び。仕事ってチマチマ積み重ねていく修行チックな物だと思っているのですが、それと比較するとお稽古ごとはわりとドーピングに近い気がします。もちろんそれは教えてくださる方の圧倒的な知識量と指導技術の上に成り立っている。感謝。

お直しタイムは褒め褒めタイム

そしてもうひとつ。すごい単純でお恥ずかしいのですが、「褒めてもらう喜び」、これに尽きますね。「この「か」なんてすごく良いじゃないですか」「随分印象が変わりましたね」「気を付けて書いているのがわかりますよ」、もう褒め言葉のシャワーです。そうなの!私頑張ったの!ここ頑張ったの!!!わかってくれた!!!嬉しい!!!……犬かな?というくらいに心の尻尾を振ってしまう。わかりやすい人間なので声にも顔にも出ていたと思います。ああ子ども。仕事でもプライベートでも肯定的にかつ具体的に、言葉にして伝えていきたいなあとしみじみ思いました。別に褒めそやすとかおだてる訳ではなくて、ご自身が持つ推進力にちょこっと上乗せして進ぜたいというか。難しいですけどね。

 

というわけで、字のみならず色々な側面からの学びが大きかった勉強タイムでした。本当は定期的に伺えたら良いのですが、なかなか難しいのでまたタイミングを見計らって字のお稽古をしていきたいと思います。それでは。